だって半額だったから→食卓がプチバイキング状態になる。
私「さあー今日はカレー作るで!パンも作らなあかんしな」
母「え? タケノコご飯やで、今日は」
私「まだあったんか!」
昼の会話である。昨日、タケノコの煮物を食べたのに、さらにタケノコは続くようで・・・。
私「じゃあ、カレーはいらんな」
母「でも、パンは作ってほしいけど(朝食用)」
このあと父と母が買い物に出かけ、
私「ん? ワラビとってきたん?」
母「そうやねん(喜々としている)」
私「じゃあ、タケノコご飯とワラビのおひたしかあ」
母「違うで? 今日は天ぷらやで」
私「???」
母「ハモが半額やってん」
出た・・・目をキラキラ輝かせる母。
父が茹でるあいだに、
母「野菜がたっかい(高い)ねんよー。だから根っこもんばっかりになるやろ。もうぜんぶ、ぶっこんで炊いたんねん。そしたら栄養も一気にとれるしな」←一言一句そのまま。
私「あー、そうやなあ」
もはやカレーはおろか、タケノコご飯など存在しない。
茹であがったワラビをざく切りにする母のそばで、
父「まだか・・・」
天ぷら係の父。
私がカメラを構えると、自然と動きを止めるのが可笑しい。
この後、パンが焼けたので、
ほとんどは冷凍庫へ保存されるが、朝食用はタッパーに入れる。
いつも母がやってくれるのだが、
私「ぎっちぎちやん・・・」
母「ええねん!明日食べるから」
私「うん、まあ、そうやな(遠い目)」
その後、事件が起こる。
母「あー!お父さん!なんで片づけるんよー」
父「はあ?だってこれでもう、終わりやろ?」
母「なんでやの、ハモがあるやろハモが!」
父「ああーっ。忘れてたあ」
洗剤の洗い場に、天ぷら衣の液体が入ったボウルを置いた父・・・。
父「お前が言わへんからー!」
母「わかるやろ言わんでも!ハモ一緒に買ったやんか」
言い合いは、ほどほどに収束し、
さっさと天ぷら衣の液体を作り直し、大人しくハモを揚げる父に向かって、
母「お父さん、もう食べよ!揚げながらでええから、冷めたらおいしないから、天ぷらはっ」
父「ええ~?もお~」
わたわたと菜箸を置く父。
美味であった。
これで全部かあー、と思いきや、、、
母「タラもあるで」
私「まだ?!」
母「だって半額やったから」
ちょ・・・も、腹が・・・苦しいんですけど。
母「まだ揚げてるからな、食べや」
姉「なんかマヨイガのお家みたい」←姉は妖怪伝承ネタ好きである。
私「ていうか、自粛の影響で”食べること”が楽しみになってるよな」
全員「ほんまやなー」
笑いながら太らぬことを切に願った。
結局、食べきれずに残ったものはタッパーへ。
さすがに胃がもたれそうだったので、ヨモギ茶を飲むことにした。
母「今年の一番茶やで、一番茶!」
私「ほんまやなあ」
母「また摘みに行かなあかんなあ」
私「そうやなあ」
ほっと一息である。
その後。
父「落ちてたで」
私「これは・・・生やな」
姉「生やな」
母「うん、生やな」
一本だけ取り残されたワラビがどうなったかは、知らない。
それでは、また明日。